上記写真が電子顕微鏡を使って倍率5500倍で見た珪藻土セル（殻）の写真です。これはたまたま球形をしていますが、いわゆるゾウリムシのような形をした珪藻土もあります。今から800万年～1000万年前に生息していたプランクトンの死骸が長い年月の経過とともに湖底や海底に堆積されていた土なのですが、地殻変動が繰り返された結果、現在珪藻土は四国地方以外の山地から採掘されています。有名な産地は北海道、秋田、能登、岡山、大分です。

日本では自給自足できる数少ない貴重な鉱物資源のひとつなのです。一般的に炭が多孔質素材と言われていますが、珪藻土は炭の1000倍以上の多孔質性能を有しています。珪藻土がもっとも多く使われているのは食品業界においてこの多孔質性能を活かし発酵した酵母を吸着する為にビール、清酒、おしょうゆ等の製造工程の濾過助剤として使われています。

実は、この珪藻土がもつ多孔質性能＝表面積の多さが匂いや有害化学物質の物理吸着機能に直結することになるのです。ですから匂いや有害な化学物質を吸着することで知られている炭の1000倍以上の能力を珪藻土が有しているのです。さらに吸放湿機能により湿度を調整することもできるのです。

我々人間にとって全く呼吸をしない物質であるビニール壁紙と呼吸をする珪藻土塗り壁とどちらが健康に良い室内壁材料かというと珪藻土塗り壁の方が間違いなく健康に良い材料になります。長く住む住宅作りにおいて私は珪藻土塗り壁材料を強く推奨いたします。