「住環境アドバイザー」「家づくりエージェント」として活動を行い、多くの著書も出版されている松岡在丸氏。 エコ健康建材社長・河渕浄氏とも古くから交流があり、エコ健康建材の商材も数多く利用されています。 松岡氏が提唱する「いい家づくり」と、エコ健康建材の商品を使う理由について伺いました。

「家を建てる=家族が幸せ」はただの幻想にすぎない

松岡先生は「いい家づくり」の活動をされていますが、きっかけは何だったのですか?

私はもともと、輸入住宅の販売を行っていました。 ツーバイフォーと呼ばれる工法で、シンプルな構造でありながら従来よりも短期間で高い品質の住宅を建てることができるもので、日本の住宅業界に新風を巻き起こしました。 しかし、日本と海外では風土や気候の違いもあり、10年ほど過ぎた住宅から次第に不具合が出てきてしまったのです。 住宅を部分的に修理して対処することはできても、根本的には何も変わらず、このままではいけないと思った私は独立し、世界中の住宅の研究をはじめました。

海外にも足を運んでいろいろなことを学び、その中で得た私の結論は、「家は家族を幸せにする場所である」ということでした。 日本では新築の建て売り住宅は20〜30年も経てばほとんどが取り壊され、同じような新しい住宅が建てられています。 一方、欧米では良質な材料を使い、100年以上も住まわれている家がたくさんあり、新築物件よりも高い資産価値になっているのが現状です。 彼らは家を財産とみなし、手間をかけて長い間住み続けています。 一度建ててしまえば、子どもたちは住宅を持つ悩みからは解放され、精神的にも金銭的にも余裕が生まれます。 そこで新たに起業したり、希望の職に転職したり出来る環境を生み、ひいては彼らの豊かな暮らしにつながるというサイクルが生まれていることを知りました。

家を建てれば家族が幸せになるというのは、ただの幻想です。 「家族が幸せになるためには、どんな家を建てたらいいのか?」 を考えてはじめて、豊かな暮らしができる「いい家づくり」がスタートできるのです。

具体的に「家族が幸せになる家」とはどのようなものでしょうか?

一番の幸せというのは、家族が仲良く暮らしていけること。 特に子どもたちが、感性豊かに育ってくれることが一番の指針になります。 子供が「いってきます」と言って家を出て、帰ってきたら食卓を囲んで建設的な話をする。 一生懸命に勉強ができて、元気に過ごせる環境を作るのが、親としての仕事だと思います。 毎日このような環境で育てば、自然とコミュニケーションも豊かになります。

いじめや引きこもりといった問題も、源流をたどれば家庭内でのコミュニケーション不足にいきつくことが多いと言います。 家族という最小単位のコミュニティで豊かに育つことによって、社会に出てからもコミュニケーションの豊かな人間として、立派な社会の一員になることができるでしょう。 そのためは、最低条件として「健康」が必要不可欠になってきます。 心も身体も健康でいられなければ、どんなに才能のある人間でも活かすことはできません。 健康のために無農薬の食材を選ぶのと同じように、家を建てる材料にもこだわるべきなのです。 そのひとつがエコ健康建材の「ケイソウくん」や無垢のフローリング材であり、私が建てる住宅では欠かせない要素になっています。

いい製品は信頼できる彼のような人しか作れない

エコ健康建材の「ケイソウくん」や無垢材は何が違うのでしょうか?

まず、湿気の吸放出や有害物質の分解を行う「ケイソウくん」は、神奈川県産業技術センターと共同開発された製品で、特許も取得しており非常に高い品質を誇ります。 我が家では冬場にはよく鍋をするのですが、窓や壁に結露ができることはまずありませんし、牛しゃぶや鉄板焼きなどにおいの残るものをしても、翌日にはすっきりとにおいも消えています。 また、無垢の木材を使っていると、室内に静電気が発生しないため、室内のほこりが静電気で舞い上がることがないんですね。 部屋の空気が非常に澄んでいるので、娘の友人が遊びに来るたびにみな感激しています。

いい住宅環境を知らなければ、住宅がどれだけ家族の生活に影響を与えているかは分かりません。 ご連絡をいただければ見学も可能なので、一度我が家にお越しいただければ、その違いも肌で感じられると思います。 エコ健康建材の商品とは、私たちの家族が健康に暮らすためには必要不可欠なものなのです。 また、一戸建てを建てることはできなくても、部分的に改修に使えるという点も、「ケイソウくん」や「Kペイント」のいいところですね。 新築でない中古住宅や民間のアパートに住んでいても、壁に珪藻土を使った製品を用いることで、以前よりも健康によい環境を手にすることができます。

松岡さんから見た、河渕さんとはどのような方ですか?

長く付き合っていて、一番の長所だと思うのは嘘つかないこと、そして間違いがないということですね。 エコロジーな商品というのは、正直儲けも多くないし生産の手間もかかる。 いい製品を市場に送り、多くのユーザーに使ってもらいたいという気持ちは、本当に人が良くなければできないことだと思います。 いろいろな苦難を乗り越え、それでもめげずにいい製品を作るためにまっすぐに突き進む、少年のような心も彼の魅力ですね。 信頼のできる人で、人を和ませる力があるからこそ、これからもいい製品を世に送り出していって欲しいですね。

1951年大阪府生まれ。高級輸入住宅のトップセールスマンとして高い営業成績を残していたが、日本の住宅環境に疑問を抱き、独立。「家族が幸せになれる家作り」をテーマに、住宅研究のため世界各国をまわる。現在は、いい家を作るための勉強会や講演会、相談室などを通じて家づくりのアドバイスを行う。主な著書に『100年持つ!最高の木造住宅を「安く」「無垢材」でつくる方法』(経済界)、『もっと「いい家」ができる』(コスモトゥーワン)など。

松岡在丸インデックス(http://www.matsuokasaimaru.com/) 株式会社ハウジング・ワールド(http://housingworld.co.jp/)