都会で塗り壁の家って増えているのですか?はい。確実に増えています。

まちなかで土壁の家をふやす会2016.05.29勉強会の様子

先日の2016年5月29日 午後3時~午後6時まで東京の神宮前2-3-18 JIA館1階の建築家クラブにおいて「まちなかで土壁の家をふやす会」が主催した土壁の家についての勉強会があり私は参加してきました。

そこで土壁の家を積極的に採用されている8名の建築家の方たちが土壁の家の温熱性能や防火性能に関して研究されてきた実績を解説してくれました。また自分達が東京を中心とした首都圏で土壁の家を建てている施工例をたくさん紹介されていました。確実に首都圏でも塗り壁の家が増えてきています。

この勉強会において心を打たれたことは建築家伊藤寛さんの言葉で「優先順位の問題です!」この言葉でした。これは塗り壁の家だと価格が高いことと工期が長くかかる塗り壁の欠点をどう解決しているのか?という参加者からの質疑問い合わせの時に伊藤さんが発した言葉でした。

伊藤さんは内装材を考える際に天井と壁が呼吸してくれて健康に良くて地球環境にも優しい土壁を必ず採用することがお施主様にとって間違いなく良いという強い信念のもと、建築工事の予算組において土壁を絶対に採用するところからスタートされるそうです。

ですから結論として最終の予算が厳しくなると内部建具の本数を減らしたり、住宅設備機器を安い製品にしたりして対応されているそうです。つまり土壁を壁と天井になにがなんでも採用されると言うことなのです。要は伊藤さんにとっては土壁の価格が高いとか工期がかかることは問題には一切ならないのです。

この伊藤さんみたいな設計士に家を建てて頂くお客様は本当に幸せな方たちです。だって全く呼吸もしなくて壁や天井に貼られている期間中ずっと有害な化学物質を吸い続けなければならないビニールクロスは人間の健康にとって100害あっても1利もないのですから。

このある意味では恐ろしい事実を少しでも多くの方たちに知って頂きたいものです。まちなかで土壁を増やそうとされて活動されているこの会を私は心から支援致します。そして健康に良い塗り壁の家がもっと増えてゆくことを強く希望しています。